１．単元の目標
○方言は日常生活の中のことばそのものであり、心や気持ちがこもっていることばであることに気づくことができる。
○飾らない自分の気持ちを方言で表現しようとする。
２．学習内容と子どもの活動
子どもたちが通常方言とは気づいていない「気付かない方言」をとりあげることで日常のことばこそ方言であることに気づかせる。次に、群馬方言詩集『ふるさとひろって』や星野富弘氏の詩を提示し、日常のことばである方言により気持ちを伝えることができ、自分も方言で詩を書いてみようという意欲付けをしたい。
子どもたちは、まず、「気付かない方言」を知ることで方言を身近に感じ興味をもち、方言について調べたり方言の特徴を知ったりするなかで自分の気に入ったことば（方言）を見つける。次に、自分の気に入ったことば（方言）をテーマにしたり使ったりして詩をつくる。その際、方言の良さやその方言に込められた気持ちなどを知ることができるようにする。最後に、詩の発表会を行うことで、クラス全体で友だちが日常生活で関わっている方言や感じていることなどを共有し、方言の良さや楽しさに気づいていく。
３．展開のポイント
○「気づかない方言」の意外性から方言を強く自分たちの身近に感じさせたい。
○共通語にはない方言のもつ柔らかさや豊かさを子どもたちの作る詩の中に見出し、ほめることで表現意欲を高めたい。
４．展開例
| 第１次：気付かない方言を知る。（１時間） | |
| ○日常生活の中に方言が存在していることを知る。 ○気づかない方言を調べる。 |
○学校生活の中にも「気づかない方言」が存在することを知る。「モゾーシ／タイヨーシ」「起立・キョーツケ／チュウモク・例」「１のカワ」「ソーナン」「マック／マクド」「水ヤリ／水クレ当番」等 ○図書館、インターネット等を利用し、群馬方言や気づかない方言を調べる。資料提示など、必要に応じて、教師は支援する。 |
| 第2次：群馬方言詩を読む。（１時間） | |
| ○群馬の方言詩をよむ。 ○方言詩を書く。 |
○群馬方言詩集『ふるさとひろって』や星野富弘氏の詩を提示し、日常のことばである方言により気持ちをよく伝わることを共通語と比較しながら実感する。 ○気に入った方言にまつわる出来事や詩に入れたいと思う方言などを使い、詩をつくる。 |
| 第3次：方言詩の発表会をする。（1時間） | |
| ○方言詩の発表会を行う。 | ○方言詩の発表をする。 ○その詩にまつわる出来事やその方言を選んだ理由も合わせて発表する。 ○相互に感想を発表する。 ○クラスの方言詩集を作り、学校図書館に置いたり保護者に貸し出したりする。また、学級通信を通して作品を紹介する。 |