1.単元の目標
○自分たち住む地域の方言に興味を持ち、調べたり聞いたりして、方言に慣れ親しみ方言の使い手になろうとする。
○方言と共通語の使い分けを理解し、公の場では共通語で話すことができる。
2.学習内容と子どもの活動
子どもは、自分たちの住んでいる地域には方言がありその方言はニュースで使わる共通語とは違うことを概ね理解している。この学習では、共通語を使用するニュースの場面と方言を使用する取材現場という場面とをそれぞれ子ども自身に演じさせ、方言と共通語の役割を学びそれぞれを使い分けて話せるようにすることがねらいである。
ニュースは実際に地域の中で取材させ、地域の人々の会話を録音し、方言を実際に話す取材現場を子どもに再現させる。また、共通語を使用するアナウンサー役も子どもに演じさせ、各役を交代で子どもが行うことにより、方言と共通語を意識的に使い分ける体験をさせる。
完成した方言ニュースは、実際に校内放送で流すだけでなく、地域の公民館等で放送(放映)したいただくことで、地域に学習内容を知らせると同時に子どもの学習意欲を高める手だてとしたい。
3.展開のポイント
○アナウンサーのことばと取材現場の地域の方ことばとの対比が、共通語と方言の違いの象徴であるという意識を常に持たせたい。
○計画、取材、録画(録音)等から放送まですべて、できる限り子どもの手によって作り上げさせたい。
4.展開例
第1次:方言ニュースづくりの計画をたてる。(2時間) | |
○方言ニュースの内容を決める。 ○取材の準備をする。 |
○グループに分かれ、取材する地域のニュース内容を決める。(例:他教科との連携した内容、地域の方言等) ○インタビューする地域の方を決め、インタビューの内容や依頼状など、事前準備をする。 ○インタビューの相手は、地域のはえぬきの方が望ましい。 ○インタビューまでの係分担を決める。 |
第2次:取材し、ニュースを制作する。(4時間) | |
○取材・インタビューをする。 ○ニュースを制作する。 |
○実際に地域に出かけ、ニュースの内容を取材し、インタビューする。録音(録画)、写真撮影、メモ等、記録漏れのないよう配慮する。 ○地域の方の話が方言であることを意識し、インタビューをもとに、取材現場を再現する。 ○共通語を意識し、ニュース原稿を書き、読む。 ○取材現場の再現とアナウンサーの読みとを録画(録音)する。 |
第3次:方言ニュースを放送する。(1時間) | |
○方言ニュースを放送する。 | ○各グループの方言ニュースを鑑賞し合い、方言と共通語に関する視点で感想を出し合う。 ○校内放送や地域の公民館で放送してもらい、図書館のビデオライブラリーにおいてもらい広く公開する。 |