１．単元の目標
○方言紙芝居作りを通して、方言に興味を持ち方言のよさに気づくとともに、共通語との違いを理解することができる。
○話しことばで気持ちを伝えることができる。
２．学習内容と子どもの活動
方言と共通語について学び、方言のもつあたたかさ、やわらかさ、やさしさなど方言のよさを最大限に生かして紙芝居を作り演じることから、気持ちを伝える話しことばの力を体験、理解する学習である。
方言で書かれた物語と共通語で書かれた文章を読み比べ、方言と共通語の違いを感じ学ぶ。さらに、方言で書かれている物語について感情をこめた語りとそうでない読みとを聞き比べ、方言のよさを感じとる。地域の方に実際に話していただく機会があればなおよい。
群馬県に伝わる民話やよく知られた物語の中から紙芝居の題材を選び、方言会話を中心に紙芝居を作成する。紙芝居の聞き手を低学年の子どもに想定した上で、分かりやすい言葉づかいで方言のよさができる限り生きるような会話が中心の紙芝居となるよう心がけさせる。
完成した紙芝居は、実際に低学年の子どもを対象に上演し、方言のよさが映えるような話し方や伝え方の工夫を学び合う機会としたい。
３．展開のポイント
○自分で読み比べたり自分の耳で聞き比べたりして、方言のよさを自分で感じる、気づく、わかる体験を大切にしたい。
○方言による言葉づかい、読み方や声で話し手の気持ちが聞き手に伝わっていくことを経験的に学ばせる。
４．展開例
| 第１次：方言と共通語の違いを知り、方言のよさを感じる。（1時間） | |
| ○方言と共通語との違いを知る。 ○方言のよさを知る。 |
○同じ内容の物語で方言文体のものと共通語文体のものを読み比べ、方言と共通語の違いを考える。 ○方言で書かれている物語について、地域の方の方言の朗読とそうでない読みとを聞き比べ、方言のよさを感じとる。 ○方言のよさを話し合う。 |
| 第2次：方言紙芝居を作る。（4時間） | |
| ○群馬県に伝わる民話やよく知られた物語の中から紙芝居の題材を選ぶ。 ○方言会話を中心に紙芝居の物語を作成する。 ○場面分けをし、紙芝居の絵を作成する。 |
○グループ学習とする。
○群馬県の民話や地元の物語集などを読み合い、話し合って、題材を選ぶ。 ○あらすじを確認した上で、交代で登場人物役となり会話しながら、台本を書く。 ○５〜10の場面に分け、紙芝居の絵を描く。 ○図書館やインターネットで調べたり家族や地域の方からアドバイスをもらったりして、会話や台詞を群馬方言に近づける工夫をする。 |
| 第3次：方言紙芝居を演じる。（2時間） | |
| ○方言紙芝居を演じる。 | ○低学年の子どもに方言紙芝居を語る。 ○観客である低学年の子ども、他グループ、地域の方などから感想やアドバイスをもらい、よい語りとなるよう工夫を重ねる。 |