共愛学園前橋国際大学　佐藤髙司研究室

３　ぐんま方言資料案内

３－１　『群馬県のことば』＜全県＞
群馬県のことば編者　古瀬順一出版　明治書院出版年　平成9年	平山輝男氏を代表編集者とする「日本のことばシリーズ」のうちの1冊、群馬県版である。5章からなる。Ⅰ総論では、群馬県方言の特色が音声、アクセント、イントネーション、文法等にまとめられ、群馬方言の入門として最適である。Ⅲ方言基礎語彙は、群馬県方言辞典としての役割を持つ。他に、Ⅱ県内数地点の特徴、Ⅳ俚言、Ⅴ生活の中のことばの三章がある。各地域のことばの特色を、地域性・生活習慣なども考慮に入れて解説が加えられ、地域のことばの全容が体系的にまとめられている。（加藤・佐藤）

群馬県のことば
編者　古瀬順一
出版　明治書院
出版年　平成9年

　平山輝男氏を代表編集者とする「日本のことばシリーズ」のうちの1冊、群馬県版である。5章からなる。Ⅰ総論では、群馬県方言の特色が音声、アクセント、イントネーション、文法等にまとめられ、群馬方言の入門として最適である。Ⅲ方言基礎語彙は、群馬県方言辞典としての役割を持つ。他に、Ⅱ県内数地点の特徴、Ⅳ俚言、Ⅴ生活の中のことばの三章がある。各地域のことばの特色を、地域性・生活習慣なども考慮に入れて解説が加えられ、地域のことばの全容が体系的にまとめられている。

（加藤・佐藤）

３－２　『群馬の方言』＜全県＞
群馬の方言編集・発行　群馬県教育委員会出版年　昭和62年	昭和58年度から3カ年にわたり実施された「各地方方言収集緊急調査」をもとにまとめられたものである。Ⅰ群馬県の方言の概観、Ⅱ各地の方言、Ⅲ方言と昔話の3章からなる。Ⅱ各地の方言では、前橋市富田町、下仁田町土谷沢、吾妻郡六合村、利根郡片品村、邑楽郡大泉町の方言について、音声・音韻、アクセント、文法、などを中心に、自然対話や各地の概観等が収録されている。Ⅲ方言と昔話では各地点に語り継がれている昔話や伝説が、録音したテープを元に正確に文字化されており、標準語訳と注釈つきで方言と標準語が比べやすくなっている。（樋渡・佐藤）

３－２　『群馬の方言』＜全県＞

群馬の方言
編集・発行　群馬県教育委員会
出版年　昭和62年

　昭和58年度から3カ年にわたり実施された「各地方方言収集緊急調査」をもとにまとめられたものである。Ⅰ群馬県の方言の概観、Ⅱ各地の方言、Ⅲ方言と昔話の3章からなる。Ⅱ各地の方言では、前橋市富田町、下仁田町土谷沢、吾妻郡六合村、利根郡片品村、邑楽郡大泉町の方言について、音声・音韻、アクセント、文法、などを中心に、自然対話や各地の概観等が収録されている。Ⅲ方言と昔話では各地点に語り継がれている昔話や伝説が、録音したテープを元に正確に文字化されており、標準語訳と注釈つきで方言と標準語が比べやすくなっている。

（樋渡・佐藤）

３－３　『群馬の方言－方言と方言研究の魅力－』＜全県＞
群馬の方言－方言と方言研究の魅力－著者　篠木れい子出版　上毛新聞社出版年　平成6年	4章からなりⅠ章とⅣ章に「方言と方言研究の魅力」という題名を織り込み、群馬県立女子大学教授である筆者の方言（研究）への思いが綴られている。Ⅱ章方言と生活は、「方言語彙が地域文化あるいは生活文化を語っている」という筆者の主張を示す章である。Ⅲ章群馬方言の特色は、群馬県方言概説であるが、特に、「群馬県方言の文法」のベイことばの考察ではベイの歴史や変化が論理的に述べられており興味深い。ことばが生活諸相の反映であり、生活現実と生活感情とが言語形成の基本という筆者の視点がある。（加藤・佐藤）

３－３　『群馬の方言－方言と方言研究の魅力－』＜全県＞

群馬の方言－方言と方言研究の魅力－
著者　篠木れい子
出版　上毛新聞社
出版年　平成6年

　4章からなりⅠ章とⅣ章に「方言と方言研究の魅力」という題名を織り込み、群馬県立女子大学教授である筆者の方言（研究）への思いが綴られている。Ⅱ章方言と生活は、「方言語彙が地域文化あるいは生活文化を語っている」という筆者の主張を示す章である。Ⅲ章群馬方言の特色は、群馬県方言概説であるが、特に、「群馬県方言の文法」のベイことばの考察ではベイの歴史や変化が論理的に述べられており興味深い。ことばが生活諸相の反映であり、生活現実と生活感情とが言語形成の基本という筆者の視点がある。

（加藤・佐藤）

３－４　『群馬の言葉となぞ』＜全県＞
群馬の言葉となぞ著者　上野勇出版　煥乎堂出版年　昭和63年	「群馬のことば」と「群馬のなぞ」の二章からなる。「群馬のことば」は、雑誌『上州路』に28回にわたり連載されたもの再録である。「ひがんばな」に始まり「星」まで28の事物について、調査データに基づいた群馬方言に関する随筆的文章は、言語現象の多様さとある一地域におけるその変遷を追求する筆者の言語地理学者としての姿勢が伝わってくる。「群馬のなぞ」は、『新上野』『民間伝承』『上毛民俗』の三誌に、別々に発表されたものの収録であり、相生村（現桐生市）、多野郡万場町、利根郡のなぞなぞが採集されている。（加藤・佐藤）

３－４　『群馬の言葉となぞ』＜全県＞

群馬の言葉となぞ
著者　上野勇
出版　煥乎堂
出版年　昭和63年

　「群馬のことば」と「群馬のなぞ」の二章からなる。「群馬のことば」は、雑誌『上州路』に28回にわたり連載されたもの再録である。「ひがんばな」に始まり「星」まで28の事物について、調査データに基づいた群馬方言に関する随筆的文章は、言語現象の多様さとある一地域におけるその変遷を追求する筆者の言語地理学者としての姿勢が伝わってくる。「群馬のなぞ」は、『新上野』『民間伝承』『上毛民俗』の三誌に、別々に発表されたものの収録であり、相生村（現桐生市）、多野郡万場町、利根郡のなぞなぞが採集されている。

（加藤・佐藤）

３－５　『上州の風土と方言』＜全県＞
上州の風土と方言著者　都丸十九一出版　上毛新聞社出版年　昭和52年	「上州の風土　方言と生活」「自然とのかかわり」「人々のつながり」「すまいと食事」「行動と状態」「上州のことば」の６章からなる。それぞれの章では、民俗学的視点から上州の方言を取り上げ、地域ごとの呼び方の違いや使用地域、そのように呼ばれるようになったいきさつなどが細かに紹介されている。写真や挿絵なども豊富に載せられており、現在では見ることも少なくなったものでも実物と方言とを結び付けて読め、目で理解することができて分かりやすい。平成14年に改訂版が出版された。（齋藤・佐藤）

３－５　『上州の風土と方言』＜全県＞

上州の風土と方言
著者　都丸十九一
出版　上毛新聞社
出版年　昭和52年

　「上州の風土　方言と生活」「自然とのかかわり」「人々のつながり」「すまいと食事」「行動と状態」「上州のことば」の６章からなる。それぞれの章では、民俗学的視点から上州の方言を取り上げ、地域ごとの呼び方の違いや使用地域、そのように呼ばれるようになったいきさつなどが細かに紹介されている。写真や挿絵なども豊富に載せられており、現在では見ることも少なくなったものでも実物と方言とを結び付けて読め、目で理解することができて分かりやすい。平成14年に改訂版が出版された。

（齋藤・佐藤）

３－６　『上州ことば』＜全県＞
上州ことば著者　秋田薫発行　朝日新聞社前橋支局　梁田浩祺出版年　昭和39年	昭和38年1月から1年間の朝日新聞群馬版での連載を整理・補正し出版されたもの。著者は連載を担当した記者である。2部構成からなり、第1部「上州ことばとは」では、ことばの特徴、べいことば、接頭語、接尾語の4項目についてのわかりやすい解説がある。第2部「ことばあれこれ」は初春、早春、春、初夏、夏、秋、冬と季節に沿って上州のことばが紹介されている。ことばの意味はもちろんのこと、使用地域、使用場面、使用例が載せられている。語源について細かく書かれている。（齋藤・佐藤）

３－６　『上州ことば』＜全県＞

上州ことば
著者　秋田薫
発行　朝日新聞社前橋支局　梁田浩祺
出版年　昭和39年

　昭和38年1月から1年間の朝日新聞群馬版での連載を整理・補正し出版されたもの。著者は連載を担当した記者である。2部構成からなり、第1部「上州ことばとは」では、ことばの特徴、べいことば、接頭語、接尾語の4項目についてのわかりやすい解説がある。第2部「ことばあれこれ」は初春、早春、春、初夏、夏、秋、冬と季節に沿って上州のことばが紹介されている。ことばの意味はもちろんのこと、使用地域、使用場面、使用例が載せられている。語源について細かく書かれている。

（齋藤・佐藤）

３－７　『面白かんべェ上州弁』＜全県＞
面白かんべｴ上州弁著者　遠藤隆也出版　プレーン・オフィス出版年　平成13年	筆者自身が編集・発行するタウン誌に連載した方言エッセイをまとめた本である。群馬の方言を一つ一つ独自に、丁寧に楽しく解説している。その方言がどの場面で使われるのかを物語風に説明したり、著者が実際に聞いたことなども書かれていたりと、方言の親しみやすさに加え平易な文体で読み物として面白い。読書離れの若者にも読みやすいだろう。116コラム。　平成14年発行の『続　面白カンベェ上州弁』には95コラム、平成16年発行『続々　面白かんべェ上州弁』には92コラムが収録されている。（菅谷・佐藤）

３－７　『面白かんべェ上州弁』＜全県＞

面白かんべｴ上州弁
著者　遠藤隆也
出版　プレーン・オフィス
出版年　平成13年

　筆者自身が編集・発行するタウン誌に連載した方言エッセイをまとめた本である。群馬の方言を一つ一つ独自に、丁寧に楽しく解説している。その方言がどの場面で使われるのかを物語風に説明したり、著者が実際に聞いたことなども書かれていたりと、方言の親しみやすさに加え平易な文体で読み物として面白い。読書離れの若者にも読みやすいだろう。116コラム。
　平成14年発行の『続　面白カンベェ上州弁』には95コラム、平成16年発行『続々　面白かんべェ上州弁』には92コラムが収録されている。

（菅谷・佐藤）

３－８　『上州弁読本』＜全県＞
上州弁読本著者　遠藤隆也出版　プレーン・オフィス出版年　平成18年	筆者が「いわばフィールドワークノート」とおっしゃる『面白かんべェ上州弁』シリーズ3冊が主に方言語いがテーマのエッセイ集であったのに対し、本著は上州弁の傾向や特徴ごとにまとめられている。　1章「音声・音韻転訛」、2章「文法転訛」、3章「上州弁の七不思議」、4章「上州の風土と自然」、5章「上州から視る上州人気質」。本著の後半には、「上州のことば」という題で約5000語が５０音順に掲載され、辞書として活用が可能である。上州弁事典・辞典として手頃な１冊である。（菅谷・佐藤）

３－８　『上州弁読本』＜全県＞

上州弁読本
著者　遠藤隆也
出版　プレーン・オフィス
出版年　平成18年

　筆者が「いわばフィールドワークノート」とおっしゃる『面白かんべェ上州弁』シリーズ3冊が主に方言語いがテーマのエッセイ集であったのに対し、本著は上州弁の傾向や特徴ごとにまとめられている。
　1章「音声・音韻転訛」、2章「文法転訛」、3章「上州弁の七不思議」、4章「上州の風土と自然」、5章「上州から視る上州人気質」。本著の後半には、「上州のことば」という題で約5000語が５０音順に掲載され、辞書として活用が可能である。上州弁事典・辞典として手頃な１冊である。

（菅谷・佐藤）

３－９　『群馬のことば』＜全県＞
群馬のことば著者　加藤鶴男出版　みやま文庫出版年　平成10年	隔月刊「群馬歴史散歩」の連載「録音版　群馬のことば　話し言葉の文字化の試み」を中心にまとめられた本である。著者は実際に群馬県内各地を巡り、話し言葉を録音し文字化している。タイトルごとに収録日、話し手の住所、年齢及び著者のコメントが付け加えられており、貴重な言語資料である。中毛編、北毛編、両毛編、東毛編、昔話編の6章からなる。昔話編は、NHK前橋放送局FMラジオ放送と民話の発表会での収録によるもので、前橋市、太田市、妙義町、片品村、水上町、新治村の地域の人による昔話が紹介されている。（東市・佐藤）

３－９　『群馬のことば』＜全県＞

群馬のことば
著者　加藤鶴男
出版　みやま文庫
出版年　平成10年

　隔月刊「群馬歴史散歩」の連載「録音版　群馬のことば　話し言葉の文字化の試み」を中心にまとめられた本である。著者は実際に群馬県内各地を巡り、話し言葉を録音し文字化している。タイトルごとに収録日、話し手の住所、年齢及び著者のコメントが付け加えられており、貴重な言語資料である。中毛編、北毛編、両毛編、東毛編、昔話編の6章からなる。昔話編は、NHK前橋放送局FMラジオ放送と民話の発表会での収録によるもので、前橋市、太田市、妙義町、片品村、水上町、新治村の地域の人による昔話が紹介されている。

（東市・佐藤）

３－10　『群馬方言詩集　ふるさとひろって』＜中毛＞
群馬方言詩集ふるさとひろって著者　大塚史朗出版　あさを社出版年　平成14年	群馬県に生まれ、今も群馬県に生きる詩人による方言詩集である。「ピイピイグサ」「ヘッチョイ」「イイアンベエダイノウ」の3部からなり、25編の詩が収められている。25編の詩の題名は、植物、昆虫、小動物から感情表現まで、すべて群馬方言（俚言）でカタカナ表記である。あとがきに、「過ぎ去った時代に生きて来た人々のぬくもりと共にことばをなつかしんでいただければ幸いである」とあるとおり、昭和の時代の群馬県の各地の農村に当たり前に見かけた風景や会話がよみがえる。著者は1935年生まれ、吉岡町在住。（佐藤）

３－10　『群馬方言詩集　ふるさとひろって』＜中毛＞

群馬方言詩集
ふるさとひろって
著者　大塚史朗
出版　あさを社
出版年　平成14年

　群馬県に生まれ、今も群馬県に生きる詩人による方言詩集である。「ピイピイグサ」「ヘッチョイ」「イイアンベエダイノウ」の3部からなり、25編の詩が収められている。25編の詩の題名は、植物、昆虫、小動物から感情表現まで、すべて群馬方言（俚言）でカタカナ表記である。あとがきに、「過ぎ去った時代に生きて来た人々のぬくもりと共にことばをなつかしんでいただければ幸いである」とあるとおり、昭和の時代の群馬県の各地の農村に当たり前に見かけた風景や会話がよみがえる。著者は1935年生まれ、吉岡町在住。

（佐藤）

３－11　『マックラサンベ　私の方言　村のことば』＜中毛＞
マックラサンベ私の方言村のことば著者　　伊藤信吉出版社　川島書店出版年　平成5年	群馬県出身（明治39年生）の詩人・伊藤信吉氏による群馬方言に関する26編のエッセイである。「マックラサンベ」とは、21番目のエッセイで扱われており、「まっしぐら」という意味の方言。副題の「私の方言村のことば」の村は氏の出身地の群馬郡元総社村（当時）を指す。「自分でしゃべり、自分の耳で聴いた村ことば千萬言が、既うはや跡方なく消亡する。間もなく私そのものが消亡する。ことばのいのち、人間のいのち。仕方ねえや。ショウ（仕様）ガネエや。」というまえがきにあたる文章に象徴されるように、自らの母語である群馬方言をいつくしむような文章であふれている。（佐藤）

３－11　『マックラサンベ　私の方言　村のことば』＜中毛＞

マックラサンベ
私の方言村のことば
著者　　伊藤信吉
出版社　川島書店
出版年　平成5年

　群馬県出身（明治39年生）の詩人・伊藤信吉氏による群馬方言に関する26編のエッセイである。「マックラサンベ」とは、21番目のエッセイで扱われており、「まっしぐら」という意味の方言。副題の「私の方言村のことば」の村は氏の出身地の群馬郡元総社村（当時）を指す。「自分でしゃべり、自分の耳で聴いた村ことば千萬言が、既うはや跡方なく消亡する。間もなく私そのものが消亡する。ことばのいのち、人間のいのち。仕方ねえや。ショウ（仕様）ガネエや。」というまえがきにあたる文章に象徴されるように、自らの母語である群馬方言をいつくしむような文章であふれている。

（佐藤）

３－12　『利根のことば』＜利根沼田＞
利根のことば著者　上野勇出版　国書刊行会出版年　昭和58年	利根郡及び沼田市の四季とりどりのことばのスケッチである。昭和26年から33年までの間に著者が執筆した150編の利根沼田地方のことばに関する解説を夏・秋・冬・春の順に配列し、昭和34年に『ことばのスケッチ－利根のことば－』（高城書店）として刊行したものの再版である。　著者の上野勇氏は1911年、東京の生まれ。大間々農業学校、沼田高等学校、沼田女子高等学校等の教員の傍ら、国立国語研究所地方研究員も勤め、群馬県方言の研究に取り組んだ研究者である。（東市・佐藤）

３－12　『利根のことば』＜利根沼田＞

利根のことば
著者　上野勇
出版　国書刊行会
出版年　昭和58年

　利根郡及び沼田市の四季とりどりのことばのスケッチである。昭和26年から33年までの間に著者が執筆した150編の利根沼田地方のことばに関する解説を夏・秋・冬・春の順に配列し、昭和34年に『ことばのスケッチ－利根のことば－』（高城書店）として刊行したものの再版である。
　著者の上野勇氏は1911年、東京の生まれ。大間々農業学校、沼田高等学校、沼田女子高等学校等の教員の傍ら、国立国語研究所地方研究員も勤め、群馬県方言の研究に取り組んだ研究者である。

（東市・佐藤）

３－13　『六合村の方言』＜吾妻＞
六合村の方言編集・発行六合村教育委員会出版年　平成3年	六合村教育委員会の依頼により中条修氏、篠木れい子氏を中心に昭和61年から平成2年にかけて同村で行われた言語調査の報告書である。6章からなる。第3章では、六合村方言の音韻・アクセント・文法体系を解説する。第4章では、高年層から若年層へことばが変化する様子を方言地図を多用し記述・考察し、また語い体系や特徴的語いについて論述している。関東平野の最奥に位置する六合村には、群馬方言のみならず日本語の歴史をみるときに貴重な方言が残っている。（佐藤）

３－13　『六合村の方言』＜吾妻＞

六合村の方言
編集・発行
六合村教育委員会
出版年　平成3年

　六合村教育委員会の依頼により中条修氏、篠木れい子氏を中心に昭和61年から平成2年にかけて同村で行われた言語調査の報告書である。6章からなる。第3章では、六合村方言の音韻・アクセント・文法体系を解説する。第4章では、高年層から若年層へことばが変化する様子を方言地図を多用し記述・考察し、また語い体系や特徴的語いについて論述している。関東平野の最奥に位置する六合村には、群馬方言のみならず日本語の歴史をみるときに貴重な方言が残っている。

（佐藤）

３－14　『あちゃがら漫筆～吾妻町方言誌～』＜吾妻＞
あちゃがら漫筆～吾妻町方言誌～著者　脇屋真一出版　吾妻町教育委員会出版年　昭和44年	吾妻町教育委員会により著者を中心に制作された「吾妻町方言採集ノート」（昭和42年）に補足・修正がなされ、さらに著者により解説が加えられて書き下ろされたものである。「あちゃ」「がら」とはともに吾妻地方の代表的方言とされ、本書によれば、「あちゃ」とは「それでは、そんなら」、「がら」とは「つい、うっかり」という意味である。あとがきには、「吾妻町（中之条町も同じ）の方言のみを誌したが、これは殆ど郡下一円に用いられる言葉である」とある。アクセント記号と索引が付されているのは、地方の方言集としては珍しく貴重である。資料提供：東吾妻町教育委員会（加藤・佐藤）

３－14　『あちゃがら漫筆～吾妻町方言誌～』＜吾妻＞

あちゃがら漫筆～吾妻町方言誌～
著者　脇屋真一
出版　吾妻町教育委員会
出版年　昭和44年

　吾妻町教育委員会により著者を中心に制作された「吾妻町方言採集ノート」（昭和42年）に補足・修正がなされ、さらに著者により解説が加えられて書き下ろされたものである。「あちゃ」「がら」とはともに吾妻地方の代表的方言とされ、本書によれば、「あちゃ」とは「それでは、そんなら」、「がら」とは「つい、うっかり」という意味である。あとがきには、「吾妻町（中之条町も同じ）の方言のみを誌したが、これは殆ど郡下一円に用いられる言葉である」とある。アクセント記号と索引が付されているのは、地方の方言集としては珍しく貴重である。
資料提供：東吾妻町教育委員会

（加藤・佐藤）

３－15　『ほのぼの方言』＜中毛＞
ほのぼの方言著者　都丸十九一出版　「村ほのぼの方言」刊行会出版年　平成16年	北橘村広報『たちばな』平成3年4月号から平成14年1月号までに連載された都丸十九一氏執筆の「ほのぼの方言」130編を、都丸氏没後、北橘村の有志により刊行会が組織され刊行されたものである。忘れられてしまった方言、懐かしいひびきのする方言、今でもよく使う方言など、北橘村に根付いたさまざまな方言が親しみやすい文章で紹介されている。巻末には、『北橘村誌』第８節方言（都丸氏執筆）から「村のことば」が転載されている。都丸氏は群馬県内小・中学校に勤務する傍ら群馬県の民俗学・方言学の研究に取り組み、著書も多数ある。（東市・佐藤）

３－15　『ほのぼの方言』＜中毛＞

ほのぼの方言
著者　都丸十九一
出版　「村ほのぼの方言」刊行会
出版年　平成16年

　北橘村広報『たちばな』平成3年4月号から平成14年1月号までに連載された都丸十九一氏執筆の「ほのぼの方言」130編を、都丸氏没後、北橘村の有志により刊行会が組織され刊行されたものである。忘れられてしまった方言、懐かしいひびきのする方言、今でもよく使う方言など、北橘村に根付いたさまざまな方言が親しみやすい文章で紹介されている。巻末には、『北橘村誌』第８節方言（都丸氏執筆）から「村のことば」が転載されている。都丸氏は群馬県内小・中学校に勤務する傍ら群馬県の民俗学・方言学の研究に取り組み、著書も多数ある。

（東市・佐藤）

３－16　『ことばの話』＜全県＞
ことばの話著者　上野勇出版　上毛民俗の會煥乎堂出版年　昭和23年	昭和20年代前半に、群馬県の児童生徒のために、方言を扱った国語教材である。片足跳びやお手玉など子どもの遊びにまつわる群馬県の方言分布について述べている。まえがきに「私たちのことばは、せまい國語教室にとじこめられて、きゆうくつな日を送って来ました。これからは青空の下で、明るい日の光をあびて、楽しくことばの勉強をしたいものです。」とある。戦後間もない時期に地元の方言を知ることのおもしろさ、楽しさを子どもたちに知らしめようとする点で、群馬県における国語教育の歴史上、貴重な資料と言えよう。（佐藤）

３－16　『ことばの話』＜全県＞

ことばの話
著者　上野勇
出版　上毛民俗の會煥乎堂
出版年　昭和23年

　昭和20年代前半に、群馬県の児童生徒のために、方言を扱った国語教材である。片足跳びやお手玉など子どもの遊びにまつわる群馬県の方言分布について述べている。まえがきに「私たちのことばは、せまい國語教室にとじこめられて、きゆうくつな日を送って来ました。これからは青空の下で、明るい日の光をあびて、楽しくことばの勉強をしたいものです。」とある。戦後間もない時期に地元の方言を知ることのおもしろさ、楽しさを子どもたちに知らしめようとする点で、群馬県における国語教育の歴史上、貴重な資料と言えよう。

（佐藤）

３－17　『群馬のことばと文化』＜全県＞
群馬のことばと文化編集　群馬県立女子大学出版社　朝日印刷出版年　平成19年	群馬県立女子大学文学部教養教育科目（県民公開授業）の14回の講義を編集したものである。講義は、平成16年10月から14回にわたって14名の講師（うち学外講師11名）により「群馬」に視点を当てて行われた。群馬の方言に関わる章（講義）は、梁瀬和男「詩人伊藤信吉と群馬のことば」および新井小枝子「群馬の養蚕とことば」である。同大学が提唱する「群馬学」の柱でもある本講義は、平成17・18年度にも広く群馬県民に公開され、群馬方言に関する講義も行われてた。（佐藤）

３－17　『群馬のことばと文化』＜全県＞

群馬のことばと文化
編集　群馬県立女子大学
出版社　朝日印刷
出版年　平成19年

　群馬県立女子大学文学部教養教育科目（県民公開授業）の14回の講義を編集したものである。講義は、平成16年10月から14回にわたって14名の講師（うち学外講師11名）により「群馬」に視点を当てて行われた。群馬の方言に関わる章（講義）は、梁瀬和男「詩人伊藤信吉と群馬のことば」および新井小枝子「群馬の養蚕とことば」である。同大学が提唱する「群馬学」の柱でもある本講義は、平成17・18年度にも広く群馬県民に公開され、群馬方言に関する講義も行われてた。

（佐藤）

３－18　『奥多野残照』＜西毛＞
奥多野残照著者　三沢義信・土屋政江出版社　煥乎堂出版年　昭和50年	昭和48年3月より朝日新聞群馬版に60回にわたり連載された文章を中心にまとめられた図書である。奥多野（旧万場町、旧中里村（現神流町）・上野村）の暮らしや文化、昔と現在の移り変わりなどについて書かれている。随所に方言混じりの言葉や会話のやりとりを取り上げており、当時の人々の様子がいきいきと伝わってくる。さらに女性の当時の様子や奥多野に伝わる年中行事、史話についても知ることができる。巻末には、三沢氏による「奥多野のことば」が約100ページにわたり載せられており、奥多野方言辞典として活用できる。（齋藤・佐藤）

３－18　『奥多野残照』＜西毛＞

奥多野残照
著者　三沢義信・土屋政江
出版社　煥乎堂
出版年　昭和50年

　昭和48年3月より朝日新聞群馬版に60回にわたり連載された文章を中心にまとめられた図書である。奥多野（旧万場町、旧中里村（現神流町）・上野村）の暮らしや文化、昔と現在の移り変わりなどについて書かれている。随所に方言混じりの言葉や会話のやりとりを取り上げており、当時の人々の様子がいきいきと伝わってくる。さらに女性の当時の様子や奥多野に伝わる年中行事、史話についても知ることができる。巻末には、三沢氏による「奥多野のことば」が約100ページにわたり載せられており、奥多野方言辞典として活用できる。

（齋藤・佐藤）

３－19　『桐生のことば』＜東毛＞
桐生のことば著者　中嶋敏夫制作　桐生タイムス社出版年　平成6年	著者は桐生市にて家業の織物業の傍ら、小学校時代の恩師である上野勇氏の影響を受け、昭和48年頃から「急速に消えていく桐生の言葉を残したい」と方言収集をはじめた。地方紙「桐生タイムス」には平成8年7月4日から10月26日まで「桐生のことば」を連載した。本著はその連載を刊行したものである。前半では五十音順に桐生の方言約2000語が説明されており、桐生方言辞典として活用できる。後半には現在ではあまり見られなくなった著者の少年時代の桐生の子どもの遊びや歌がいきいきとした挿絵とともに紹介されている。（樋渡・佐藤）

３－19　『桐生のことば』＜東毛＞

桐生のことば
著者　中嶋敏夫
制作　桐生タイムス社
出版年　平成6年

　著者は桐生市にて家業の織物業の傍ら、小学校時代の恩師である上野勇氏の影響を受け、昭和48年頃から「急速に消えていく桐生の言葉を残したい」と方言収集をはじめた。地方紙「桐生タイムス」には平成8年7月4日から10月26日まで「桐生のことば」を連載した。本著はその連載を刊行したものである。前半では五十音順に桐生の方言約2000語が説明されており、桐生方言辞典として活用できる。後半には現在ではあまり見られなくなった著者の少年時代の桐生の子どもの遊びや歌がいきいきとした挿絵とともに紹介されている。

（樋渡・佐藤）

３－20　『《新方言》の動向』＜全県＞
《新方言》の動向著者　佐藤髙司出版　私家版出版年　平成5年	副題は「北関東西部における高校生のことばの研究」である。群馬県内の高校生とその保護者を対象に昭和56年と平成4年に行ったことばの調査結果を比較し、群馬県の若い世代の方言の変化がまとめられている。「計算し直したら答えが違っていた」の言い方であるチガカッタが東毛を中心に使用が増えている様子をはじめ、「新方言」と言われる若い世代の方言に着目した研究論文である。縦軸に使用率、横軸に群馬県内の郡市等を並べ、ことばの使用率を表す折れ線グラフが多用され、10年間の使用状況の動向が一目でわかる。（佐藤）

３－20　『《新方言》の動向』＜全県＞

《新方言》の動向
著者　佐藤髙司
出版　私家版
出版年　平成5年

　副題は「北関東西部における高校生のことばの研究」である。群馬県内の高校生とその保護者を対象に昭和56年と平成4年に行ったことばの調査結果を比較し、群馬県の若い世代の方言の変化がまとめられている。「計算し直したら答えが違っていた」の言い方であるチガカッタが東毛を中心に使用が増えている様子をはじめ、「新方言」と言われる若い世代の方言に着目した研究論文である。縦軸に使用率、横軸に群馬県内の郡市等を並べ、ことばの使用率を表す折れ線グラフが多用され、10年間の使用状況の動向が一目でわかる。

（佐藤）

３ ぐんま方言資料案内

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